【「日本の国債危機」を世界の投資家が警戒、40年債利回りが初の4%超え】
今年の1月、上記のような報道がありましたが、日本の国債が「日本発の世界金融危機」を引き起こすのではないかと警戒されています。
【長期金利2.9%に上昇 30年ぶり高水準 高市政権での財政悪化懸念、市場に根強く】
また、上記は先週の報道ですが、日本の10年物国債利回り、20年物国債利回りが、なんと30年ぶりの高水準を記録したのです。
ちなみに、日本の10年物国債利回りは過去の1年間で137ベーシスポイント(1.37%)上昇し、直近の4週間でさらに9.1ベーシスポイント(0.091%)上昇しました。
ところで、このことが、なぜ警戒されているのかですが、以下に簡単な説明をします。
まず、日本は2023年まで、長年にわたって「対外純資産が世界一位」でした。
現在は世界一位の座から転落したものの、それでも「世界三位」です。
要するに、日本は「金持ち国家」なのです。
そして、この背景には、日本の年金基金、保険会社、銀行などが、長年にわたり海外の国債や株式へ莫大な資金を投資してきたということがあります。
なぜなら、海外に比べて、日本国債の利回りが極めて低かったからです。
そのような中、例えば「米国債の利回りが4.5%」で、「日本国債の利回りが0.5%」なら、「米国債を買った方がいいのではないか?」という判断になります。
ところが、「米国債の利回りが4.5%」で、「日本国債の利回りが3.0%」くらいになると、「わざわざ為替リスクを取ってまで、米国債を保有し続ける必要や買う必要があるのか?」という判断になります。
すると、「保有している米国債を売ろうか?」「保有している海外の株式も売ろうか?」という判断になってきます。
なぜなら、日本国債は日本という「国」が発行しており、ある意味で「日本一安全な資産」だからです。
その「日本一安全な資産」で「利回り3.0%」なら、わざわざ為替リスクを取ってまで、米国債を保有し続ける必要や買う必要もない、海外の株式も保有し続ける必要や買う必要もない、というわけです。
そして、こうなってくると、いわゆるレパトリ(日本国内への資金還流)ということで、以下のような展開が考えられます。
1. 海外債券売り
2. 円買い
3. 円高
4. キャリートレード(金利の低い日本円を借り、金利の高い海外資産で運用)の解消
5. 海外株式などリスク資産の「売り」を誘発
さらに、世界にはレバレッジをかけている(自己資金よりも大きな取引をしている)投資家も多いですから、その衝撃が世界の為替市場や株式市場に波及し、下手をすると「日本発の世界金融危機」になりかねないというわけです。
実際、今年の1月、ベッセント米財務長官は米国債と日本国債に関して「ばらばらに考えるのは極めて難しい」と述べ、警戒感を示しました。
しかも、先月は、ベッセント米財務長官が、1月の日本の40年物国債利回りが「初の4%超え」になったことについて「日本国債市場に6シグマ(シックスシグマ、100万回に3、4回という統計的に極めて異常な事態)の値動きがあった」と、危機意識をあらわにしたのです。
さらに、これについては、米金融大手のシティグループも「最大で1300億ドル(約21兆円)もの米国債売りを誘発する可能性がある」と警告を発しました。
ところで、なぜ、日本の国債利回りが急騰しているのでしょうか?
それもこれも、報道にもあったように「高市首相のもとでの金融政策や財政政策への懸念」があるからです。
すると、今後の相場はどうなるのかということですが、今の時代、AI(人工知能)の存在を無視することはできません。
【フェイクニュースで株価暴落も AIの“超高速取引”に潜む危険性】
上記は数年前のニュースですが、AIの超高速取引が台頭している中、フェイクニュース(偽ニュース)によって株価暴落が引き起こされることもあると指摘されています。
そして、先週は【高速取引業者、利益ゴールドマン超え 相場熱狂を増幅】と報じられ、相変らず「市場のボラティリティー(価格変動の度合い)を高めるリスク」が指摘されていました。
しかも、ChatGPT(人工知能)などと会話を進めると、次のような回答が得られます。
「AIは人間の心理を熟知しており、それを徹底的にハッキング(人間の心理や行動を巧みに利用して情報を引き出す)して利益を上げようとするからこそ、市場は激しく荒れる」
「AIは過去のデータから、個人投資家がパニックを起こして投げ売り(ロスカット)を始める価格帯を予測する」
「AIは(上述の)引き金を引くために、意図的に大量の売りを浴びせて株価を急落させる。個人投資家がパニックを起こして投げ売りを始めると、AIは底値でそれを悠々と買い戻す。AIが恐怖を意図的に作り出し、拡大させるため、相場は荒れる」
さて、これが、現在の「相場の世界の実態」なのです。
したがって、個人投資家としては、パニックを起こして投げ売り(ロスカット)といった行動を慎む必要があるでしょう。
このようなことをきちんと踏まえ、相場は引き続き慎重に取り組んでいきましょう。
