ひび割れたドルマーク(2026/5/25)

 

 

 

昔から、イギリスの経済誌『エコノミスト』で、毎年年末になると、来たる年の世界情勢について記した「世界はこうなるシリーズ」が出るのですが、これが毎年のように世界中から注目を集めています。

これについて、「陰謀論」「オカルト」と言う人もいますが、「世界はこうなるシリーズ」の「表紙」のイラストには、世界の「支配層からのメッセージ」が散りばめられているとされ、これまで数々の予言を的中させてきたことがあるため、評価もされているのです。

 

 

 

そのような中、『The World Ahead 2026』(2026年 世界はこうなる)の「表紙」のイラストについてはネット上でも見ることができますが、気になるのが「ひび割れたドルマーク」が描かれていることです。

つまり、「ひび割れたドルマーク」=「ドル下落」ではないかと噂されているのです。

 

 

 

そして、「ドル下落」の観点で考えますと、やはり無視できないのが「米国債」「米国債利回り」ということになります。

 

 

 

そもそも、ありとあらゆる金融商品の中で、国債の暴落が一番恐ろしいと言われています。

 

 

 

これを簡単に説明しますと、例えば日本国債なら「日本政府にお金を貸している」ということで、米国債なら「米国政府にお金を貸している」ということになります。

要するに、政府は簡単には潰れないということで、国債は「最も安全な資産」かつ、「安全の基準」になるのです。

 

 

 

したがって、株・為替・不動産など、ありとあらゆる金融商品は「国債」「国債利回り(金利)」を基準に値段が決まると言っても過言ではないのです。

 

 

 

逆に言えば、仮に「国債が暴落(国債利回りが暴騰)」すると、「一番安全だったものが危険なの?」ということになってくるわけです。

 

 

 

そのような中、国債を大量に保有しているところと言えば銀行で、仮に「国債が暴落(国債利回りが暴騰)」すると、銀行が持っている資産(国債)が巨大な損失となってくるわけです。

すると、「金融システムの前提」が崩れるのではないかと疑心暗鬼になり、ありとあらゆる金融商品に「不安の連鎖」が起こるわけです。

 

 

 

だからこそ、ありとあらゆる金融商品の中で、国債の暴落が一番恐ろしいと言われているのです。

そして、このような構図を念頭に置いた上で、最近の以下のニュースを見ていきます。

 

 

 

 

 

【金融危機を経験した元米財務長官2人、米国債市場に潜むリスクを警告】

 

 

 

【ダリオ氏、米国債務の危機を警告-「金融秩序への脅威」高まる】

 

 

 

【ピーター・シフ、30年物国債利回りが6%まで急上昇する可能性を警告、「この動きは経済危機を引き起こすだろう」と発言】

 

 

 

S&P5003日続落、高値警戒と国債利回り上昇で売り優勢】

 

 

 

 

 

さて、上記のように、金融危機(リーマン・ショック)を経験した元米財務長官2人が、現在の米国債市場に潜むリスクを警告しています。

元米財務長官2人は「米国の持続不可能な財政政策」や「ワシントンの政治システム」への懸念があって、警鐘を鳴らしているのです。

 

 

 

また、世界最大級のヘッジファンド「ブリッジウォーター・アソシエーツ」創設者で、ヘッジファンドの帝王と呼ばれるレイ・ダリオ氏も、米国債、米国債務(米政府の債務累積)が金融秩序を脅かしつつあると指摘し、「米国は臨界点に達した」とした上で「危機がいつ表面化するかは分からない」と述べています。

 

 

 

さらに、米国の著名な経済評論家であるピーター・シフ氏も、米30年物国債利回りが19年ぶりの高水準(5%超)となったことを受け、「米国の天文学的な債務を考えると、この動きは経済危機を引き起こすだろう」と述べています。

 

 

 

そして、こういった警鐘がある中で、先日は米株式市場でS&P5003日続落し、前述の米30年物国債利回り上昇(5%超)が、S&P500の下落要因として指摘されたわけです。

 

 

 

一方で、前述の「ひび割れたドルマーク」=「ドル下落」という観点で考えますと、先日の「米中首脳会談」にも注目する必要があるでしょう。

実際、様々な報道がなされていますが、以下のような報道があることは押さえておくべきです、

 

 

 

 

 

【米中首脳会談「成果乏しく」「勝者は習近平氏」 海外メディアの見方】

 

 

 

【米中首脳会談でトランプ大統領は強い主張回避、中国ペースの交渉が印象づけた米国の「力の衰え」】

 

 

 

【「中国で受け取ったものは全て廃棄せよ」トランプ訪中団、帰国の大統領専用機でセキュリティー徹底】

 

 

 

 

 

上記のように、先日の米中首脳会談は「勝者は習近平」「米国の力の衰え」という報道もあった中で、訪中団(米大手企業のトップ17人も同行)には「非常に厳しいデジタル・セキュリティーが適用された」そうですが、中国の政府関係者から受け取った立入許可証、使い捨て携帯電話、代表団のバッジなど、大統領専用機のエアフォース・ワン搭乗前に全て回収され廃棄されたそうです。

 

 

 

結局のところ、米中首脳会談で、どれだけ「友好ムード」が演出されようとも、米国も中国も「お互いに全く信用していない」ということでしょう。

そして、そのような中、中国問題グローバル研究所所長で、筑波大学名誉教授でもある遠藤誉氏は、次のようなことを述べています。

 

 

 

 

 

・習近平の訪米(924日の予定)までに米国が台湾に武器売却すれば、習近平は訪米を取りやめることもできればレアアースなどの輸出を再規制することもできる。そうすればそもそも米軍は武器を製造できない。それは米国における11月の中間選挙に響くだろう。

 

 

 

・トランプと習近平は、「カード」は習近平の方がより多く持っている。

 

 

 

 

 

さて、このような全体像を踏まえますと、前述の「ひび割れたドルマーク」=「ドル下落」は、可能性として十分に「あり得る」のではないでしょうか。

 

そして、このようなことも念頭に置いて、引き続き相場は慎重に取り組んでいきましょう。