先週、トランプ米大統領が「一般教書演説」を行いました。
ちなみに、一般教書演説とは、連邦議会両院の議員を対象に行う演説で、国の現状についての大統領の見解を述べ、主要な政治課題を説明するものになります。
一般教書演説はライブ配信もされましたが、先日、トランプ米大統領が「私はCNNと話さない。フェイクニュース(嘘ニュース)だからだ」と批判した、まさにそのCNNでさえ、CNN世論調査として次のように報じていました。
好意的:63%
否定的:36%
ところが、日本の主要メディアは以下のように報じていました。
【PRに終始、劣化極まる トランプ氏の政治ショー 上智大教授 前嶋和弘】(共同通信)
【「うそはたくさん」民主党議員多数が欠席―トランプ米大統領の一般教書演説】(時事通信)
【トランプ一般教書演説は「虚偽や不正確な主張を列挙」…米主要メディアが批判】(読売新聞)
【トランプ大統領は実績アピールも…有権者「裸の王様と同じ」“前代未聞”一般教書演説】(テレビ朝日)
【「外国が関税を負担」トランプ氏の一般教書演説に多くの虚偽や誇張】(毎日新聞)
【目立つ誇張、論拠弱く トランプ米大統領一般教書演説】(日本経済新聞)
【トランプ大統領が一般教書演説 “アメリカの黄金時代”とアピールも…関税措置に違法判決、支持率も低迷】(フジテレビ)
【アメリカを「世界で最もアツい国に変えた」…トランプ大統領が自分アゲと野党サゲに費やした一般教書演説】(東京新聞)
【トランプ氏 過去最長の一般教書演説で“自画自賛”もエプスタイン問題には一切触れず… 支持率は1年で13ポイント低下】(TBSテレビ)
さて、上記のように、日本の主要メディアは、ほとんどが「否定的」に報じていました。
ところが、そんな日本の主要メディアですが、昨年は「世界の報道の自由度ランキング」で、日本は66位だったのです。
はたして、日本の主要メディアの報道を、どこまで信用してよいのでしょうか?
少なくとも、個人的には「懐疑的」に捉えておく方が賢明だと思っています。
すると、ここで気になってくるのは、日本の主要メディアがトランプ政権に「否定的」である一方で、「日本政府はどうなのか?」ということです。
また、このようなことを意識して考えたいのが、先日、米連邦最高裁判所が「トランプ関税の大部分について違憲としたこと」です。
そもそも、トランプ関税の重要な目的は「支持基盤保護」です。
これはすなわち、支持基盤である製造業労働者の雇用の保護を、重要な目的としているということで、高率の輸入関税を課せば、自動車や鉄鋼など米国内の産業を保護できるという考えに基づいています。
ですので、今回「違憲」という判決が下されましたが、次にトランプ政権は「通商法122条」という法律を根拠として、世界各国に新たに一律15%の関税を課すと表明したのです。
そして、「通商法122条」という法律は「国際収支問題と定義する状況に米国が直面した場合に、大統領に関税を課す権限を認めた」法律で、前述のように、やはり「支持基盤保護」も意識しているでしょう。
したがって、為替相場に焦点を当てますと、「ドル安にして、米国の輸出を伸ばし、輸入を減らす」ことで国際収支問題が改善され、結果として「支持基盤保護」にも繋がるという考えでしょう。
そのような中、今年の1月下旬は、1ドル=158円台まで進んだところで、レートチェック(為替介入の準備段階)が行われました。
しかも、これについて、複数の米政府高官は「日本側の要請ではなくベッセント米財務長官が主導したこと」を明らかにしたのです。
しかも、その直前に、トランプ米大統領は「米国の貿易赤字は来年なくなるだろう」と言っていたのです。
要するに、「ドル安円高」はトランプ政権の意向であり、「ドル高円安」はトランプ政権の意向に反するということです。
それにもかかわらず、先週は以下のニュースです。
【円安進み1ドル156円台後半に 背景には日銀の審議委員人事 金融緩和に積極的な「リフレ派」の2人を政府が提示で利上げ観測後退】
なんと、日本政府は、今年任期満了を迎える日本銀行の審議委員2人の「後任人事案」を国会に提示し、「金融緩和と積極財政」(マネーのジャブジャブ)を重視するリフレ派とされる学者2人を提示し、円安に導いたのです。
ですので、前述のように、日本の主要メディアがトランプ政権に「否定的」であると同時に、為替相場のみに着目すれば、日本政府も「否定的」だと言えそうなのです。
しかし、「それで本当に大丈夫なのか?」と、個人的には思います。
そのような中、気になるニュースとして、韓国では、「非常戒厳」宣布で内乱首謀罪に問われた尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領に「死刑」が求刑されていました。
結果的には、無期懲役の判決が言い渡されましたが、そんな尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領の夫人に「金品供与の疑い」で逮捕されたのが、旧統一教会の韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁です。
そして、そんな旧統一教会のTM特別報告書(韓鶴子総裁に向けた内部文書)に、32回も記されたのが「高市早苗」の名前であり、同時に「高市早苗氏が総裁になることが天の最大の願い」という記述もあり、また「自民党だけで290人を応援」という記述までありました。
さらに、直近では【米・イスラエル、イランへ軍事攻撃 報復必至、中東全体の緊張激化か】【イラン最高指導者ハメネイ師殺害 米とイスラエル、革命体制が岐路】と報じられています。
したがって、このような全体像を考慮すると、為替相場は「円高」「円安」の決め打ちをしない方が賢明でしょうし、引き続き、相場は乱高下も想定して慎重に取り組むべきだと思います。
