終わりの始まり!?(2026/2/9)

 

 

 

『日経平均10万円時代が来る!』(日経BP 日本経済新聞出版)という本が2024年に発売されましたが、その後も以下のようなニュースが続いています。

 

 

 

 

 

・日経平均10万円も夢じゃない?投資のプロが「驚くことはない」と語るワケ

 

 

 

・「日経平均10万円台」に到達するか、不確実性の高い時代の投資戦略

 

 

 

・それでも買える日本株 日経平均10万円へのロングラリー 高市トレードの先

 

 

 

・「サッチャー株高の再現で10万円」 市場のプロ8人に聞く 高市トレードの先

 

 

 

・サナエノミクスでJapan is back!日経平均10万円が見える五つの条件!

 

 

 

AIバブル崩壊の先に見える「日経平均10万円超え」

 

 

 

 

 

ところが、つい先日、世界三大投資家の一人であるジム・ロジャーズ氏は、上記とは真逆の意見を述べました。

 

 

 

 

 

「日経平均は10万円まで上がる」 そんな予測が出たら終わりの始まり・・・世界的投資家が掴む大暴落の予兆

 

 

 

 

 

さて、ジム・ロジャーズ氏といえば、主義主張は昔からほとんど変わっていませんが、先日、新刊『大暴落前夜 狂宴バブル後の生き抜き方、資産の守り方』(プレジデント社)が発売され、その帯には次のようなことが書かれていました。

 

 

 

 

 

・高市×トランプが世界同時不況の引き金に!?

 

 

 

・世界は1930年代と同じ「大恐慌」に突入

 

 

 

 

 

さらに、本著の中で、私の印象に残ったのが以下のような記述でした。

 

 

 

 

 

・自国通貨の価値の下落はいかなる理由であれ好ましくないし、私のこの考えは常に変わっていない。一部の輸出企業は得をするかもしれないが、消費者全体、特に中間層以下の人々にとっては痛手となる。円安を喜ぶなどということは、本当に愚かな行為なのである。

 

 

 

・歴史を振り返ると、弱気相場の原因は常に明確なわけではない。予測されなかった出来事、突発的なリスク――戦争や疫病の流行、高金利、インフレ――などが引き金になることも多い。市場が長期間にわたり過熱状態にあると、「誰がこれ以上買うのか?」という問題も浮上する。すでに多くの投資家が買いポジションを持っている状態では、新たな買い手が現れにくく、売り圧力が徐々に高まっていくものなのである。

 

 

 

2008年のリーマン・ショックを発端とする世界金融危機からも、私たちは多くを学ぶことができる。すべての危機は、最終的には似た形で起こる。過剰債務によって膨らみすぎた経済が、やがて崩壊する。これは時代が変わっても、国が異なっても変わらない普遍的な構造なのである。

 

 

 

 

 

そのような中、先月は日銀による「生活意識に関するアンケート調査」の結果が発表されましたが、現在の暮らし向きについて「ゆとりがなくなってきた」という回答が57.2%で、現在の物価に対する実感について「上がった」という回答が95.2%でした。

そして、円安が進めば輸入物価の高騰で家計を圧迫するという構図は、なかば常識です。

ところが、このような背景があるにもかかわらず、先日は、高市首相が、外為特会(為替介入の資金を管理する外国為替資金特別会計)について「円安で助かっている。運用が今、ホクホク状態だ」と発言しました。

 

 

 

その結果、「1ドル=152.08円」になっていたドル円相場は「1ドル=157.33円」まで円安に進み、各方面からは批判が相次ぎ、ネット上では「物価高で苦しむ庶民を殺したいのか?」と波紋が広がり、専門家などからも「配慮が足りない発言だ」との指摘が出ました。

さらには、海外向けの報道では「円安容認」を示す発言として発信されました。

 

 

 

しかし、米国のウォール街では、逆に「円高を招くのではないか?」という意見もあるようです。

それは、以下のような「考え方」に基づいています。

 

 

 

 

 

1.     日本が本格的な財政拡張(バラマキ)に進む

 

 

 

2.     財政拡張(バラマキ)によって、日本国債の価格が下がり、長期金利が上昇する

 

 

 

3.     日本の投資家(年金・保険・銀行など)は米国債を大量に保有しているので、日本国債の価格が下がるのに合わせ、米国債も売られる

 

 

 

4.     米国債が売られることで、米国の金利が上昇する

 

 

 

5.     米国の金利が上昇することで、米国株が売られる

 

 

 

6.     米国株が売られることで、リスク回避の「ドル売り」が進み、その結果、ドル安円高となる

 

 

 

 

 

さて、結局のところ、「正確な未来は神のみぞ知る」でしょうが、このような全体像を踏まえた時に、改めて、「日経平均10万円」という意見と「そんな予測が出たら終わりの始まり」という意見の「どちらが、まともなのか?」を考える必要があると思います。

私は、後者の方が「まとも」だと思います。

 

 

 

ちなみに、昨年は、サブプライム(低所得者、信用力の低い個人向け)自動車ローン会社が「突然破綻」し、ウォール街の大手金融機関を巻き込むまでに広がり、JPモルガンのダイモンCEO(最高経営責任者)が、「ゴキブリを1匹見たら、恐らく他にもいる。この件は誰もが警戒すべきだ」と発言したことがありました。

しかも、同じく昨年、膨らみ過ぎた米ドルの「1.4京円の隠れた借金」が、世界の金融にとって危険な火種になっていると、BIS(国際決済銀行)が警鐘を鳴らしたこともありました。

そのような中で、2026年の今、「米国の銀行約2000行が破綻の危機に瀕している」という話まで出ています。

 

 

 

 

今後の相場も、十分に気を付けて取り組んでいきましょう。