今年も残すところ、あとわずかになりました。
来年は、どんな一年になるでしょうか?
ちなみに、来年は午年(うまどし)ですが、相場格言には「辰巳天井、午尻下がり」というものがあり、辰(たつ)年と巳(み)年の上昇後に反落しやすい年とされています。
実際、1949年以降の日経平均株価を踏まえた午年の平均年間騰落率は、十二支の中で最低となるマイナス5・0%となっています。
そのため、以下のような報道もありました。
【26年は午年、株価「尻下がり」で下落に転じる? AI投資ブームの終焉にIMFも警鐘】
足元ではAI(人工知能)バブルへの警戒感もささやかれているようですが、少し前には「世紀の空売り」で知られ、映画『マネーショート』のモデルにもなった、著名投資家のマイケル・バーリ氏が、近年の株高を牽引してきた「米AI関連株」に大規模な空売りを仕掛けたと報じられています。
ですので、いずれにせよ、現在の株高には注意を払っておいた方がよいと思います。
一方、イギリスの経済誌『エコノミスト』の2026年の表紙ですが、昔から「陰謀論」「オカルト」などと言われるものの、表紙のイラストには「数々の深い意味が散りばめられている」とされており、実際に数々の予言を的中させてきた実績があります。
そんな2026年の表紙によると、どうも来年は株価が激しく動くようです。
そして、「ボロボロになったドルのマーク」があるのも気がかりです。
また、米中の争い(戦争?)も激化するようです。
結局のところ、正確な未来は「神のみぞ知る」でしょうが、このような情報は、どこかで意識しておいた方がよいと思います。
そのような中、気になるのが「円相場」です。
【円に強気見通し広がる、投資家の2026年トップ通貨に浮上-BofA調査】
上記の報道にもあるように、世界の投資家は「円が来年には主要通貨の中で最も堅調なパフォーマンスを示す」と予想していることが、米銀大手バンク・オブ・アメリカの調査で明らかになったそうです。
その理由についても、やはり現在の円が「異常に割安」とみなされていることにあるようです。
また、次のような報道もありました。
【コラム:円安が抱える時限爆弾、突然のキャリートレード逆流リスク】
上記の報道では、「円」があまりにも弱くなり過ぎていて、円キャリートレードが突然巻き戻される(円高が急激に進む)リスクが増幅されるとの主張でした。
というのも、2000年当時、日本の1人当たりGDP(国内総生産)は、リヒテンシュタインとルクセンブルクという小さな租税回避国に次ぐ世界3位の座にありましたが、それが今年(2025年)になると、日本の1人当たりGDPはスペインやポルトガル、チェコ、スロバキアよりも低い世界38位に後退しており、その理由としては「円があまりにも弱くなり過ぎている」ことがあるため、さすがに「修正」されないと「おかしい」ということのようです。
そして、英資産運用会社ユーリゾンSLJキャピタルが適正水準と推計している1ドル=125円で計算すると、日本の順位(1人当たりGDP)はトップクラスに跳ね上がるとのことですが、日本の片山財務相は、今年3月のロイターのインタビューで「1ドル=120円ぐらいが妥当」と語っていましたので、この主張には合理性があるとのことでした。
さらに、この記事では、「納得できないなら、日本を訪れてみればよい。この国の1人当たりGDPがチェコと同等ではないと大方が確信するだろう」とのことでした。
実際、チェコの首都プラハは「美しい街」として知られますが、日本の首都である東京と比較した時に、「1人当たりGDPが、チェコの方が日本よりも上である」という現状は、多くの人が違和感を持つだろうと思います。
ところで、そもそもですが、なぜ、これほどまでに円安が進んだのでしょうか?
【日本経済を奈落の底に落とした《止まらない円安》の元凶は「アベノミクス」!・・・第二次安倍政権の「異常な金融政策」】
実際、上記のような報道もあって、決して「的外れ」でないと思いますが、日本は何よりも「政治は三流、官僚は四流」と言われる状況こそが問題であると思います。
しかし、そんな日本も、かつては「政治は三流だが、官僚が一流だからもっている」と言われていました。
以前に、テレビドラマ化された『官僚たちの夏』も、そんな一流と言われていた頃の官僚を描いており、ここに出てくる官僚たちは「日本という国を良くしたい」という熱い気持ちを持っていると評価されていました。
ところが、現実の世界では、「三流の政治家が官僚を支配するには、官僚を“四流”にしてしまえばいい」とばかりに「内閣人事局」が創設され、官僚の人事を官邸(首相とその側近たち)が管理するようになり、今に至っています。
いずれにせよ、現在の「異常な円安」と「政治は三流、官僚は四流」と言われる状況は、決して無関係ではないでしょう。
ただし、それでも、世界で見た時に、日本は「マシ」だと思います。
例えば、日本は「再び観光で訪れたい国ランキングで1位」「魅力的な国ランキングで1位」「国家ブランドランキングで1位」「経済複雑性(複雑かつ希少で他の追随を許さない製品を生産できる)ランキングで1位」「対外純資産ランキングで2位」「世界パスポートランキングで3位」・・・となっています。
さらには、夜中に女性が一人で歩いても安全な国なのが日本です。
こんな国が世界のどこにあるでしょうか?
このように見ていきますと、昨年、IMF(国際通貨基金)が円の実質的な価値を「1ドル=90円82銭」と試算していましたが、十分に理解できると思います。
来年は、急激な円高への修正も想定しつつ、引き続き慎重に相場に取り組んでいきましょう。
