IMF(国際通貨基金)が、日米の株価が1から100の数値化で、100に近い「大幅割高」と断じ、警鐘を鳴らしたのが、今から5年前のことでした。
ちなみに、その時の株価は以下のようになっていました。
日経平均株価・・・22,288円
NYダウ・・・・・25,812ドル
さて、上記のような株価で、100に近い「大幅割高」と断じられたわけですが、そこから5年経ち、日米の経済はどれほど良くなったのでしょうか?
この点も踏まえて、先日の以下のニュースを見てみます。
【日経平均は続伸で寄り付く、最高値更新 足元は4万5800円台】
【NYマーケット ダウ3日続伸4万6315ドル27セントと終値の最高値を連日更新 ナスダックも続伸2万2631.48】
上記のように、この5年で、日経平均株価は「約2.1倍」になり、NYダウは「約1.8倍」になったということです。
つまり、100に近い「大幅割高」を超えての「超割高」なのが現在の株価だと言えます。
そのような中、IMF(国際通貨基金)によると、例えば、日本のGDP(国内総生産・ドル建て)は以下のようになっています。
2011年・・・6兆2332億ドル
2025年・・・4兆1864億ドル(4月時点の推計)
周知のように、2011年といえば、日本は「民主党政権」でした。
そんな「民主党政権」は、一部では「最低最悪政権」とも評されていましたが、日本のGDP(国内総生産・ドル建て)は今よりもずっと高かったわけです。
ところが、今は「異常な円安」で、IMF(国際通貨基金)が発表した2025年のGDPランキング(国内総生産・ドル建て)で、日本は遂に5位にまで転落しました。
帝国データバンクによると、2025年上半期の飲食店の倒産は「過去最多」だそうで、美容室の倒産も「過去最多」だそうです。
さらに、日銀の「生活意識に関するアンケート調査」によると、生活に「ゆとりがなくなってきた」と回答した人の割合は61%だったそうです。
それにもかかわらず、株価は「史上最高値」ですから、今の「異常な円安」と合わせて考えると、喜んでいるのは「日本に来る外国人観光客」や「一部の大企業役員」などと考えられ、肝心な日本国民の多くは痛めつけられている構図が見えてきます。
また、「異常な円安」といえば、昨年、IMF(国際通貨基金)が円の実質的な価値を「1ドル=90円82銭」と試算していましたので、やはり、今は「異常な円安」と断じることができるでしょう。
いずれにせよ、特に投資家としては「何かがおかしい!」ということを強烈に思っておくべきではないでしょうか。
そして、「何かがおかしい!」ということで言えば、先日、米国での政治イベントに出席していた保守系の活動家チャーリー・カーク氏が登壇中、何者かに撃たれ死亡した事件も「おかしい」と言えます。
ちなみに、チャーリー・カーク氏はトランプ米大統領を熱烈に支持するMAGA(米国を再び偉大に)の代表格として知られており、政権の意思決定に影響を与えるほどの存在でした。
【「左派はつるし首にしろ」 保守活動家チャーリー・カーク氏殺害にネット大荒れ アメリカは「内戦」になるのか】
【対話あきらめ暴力行使 極まるアメリカの分断と過激化 カーク氏射殺】
【米保守活動家の射殺、SNSで「内戦」言及が急増 社会の分断に拍車】
上記のように、この事件によって、米国では「内戦」の言葉が急増するなど、大荒れとなっています。
そのような中、世界各国の最新の報道自由度ランキングで、日本は66位、米国は57位となっており、そんな日米の主要メディアは【22歳の容疑者逮捕】と報じました。
ところが、インテリジェンス(諜報活動)の専門家は、「22歳の容疑者は、安倍首相暗殺犯と言われる山上容疑者みたいな用意された容疑者であり、今回の事件は諜報機関によるプロの仕業と断言できる」と言います。
そして、「MAGA(米国を再び偉大に)が反イスラエル主義に染まる可能性を恐れた、イスラエルのモサド(イスラエル諜報特務庁)による犯行だ」と言います。
個人的には、主要メディアの報じる「22歳の容疑者」よりも、こちらの方が、信憑性が高いように思います。
しかし、それでも「謎」が残ります。
実際、ネット上でも指摘されており、事件当時、チャーリー・カーク氏は「左手の薬指」に指輪をしていたのですが、銃撃された直後は「左手の小指」に指輪が移動しているのです。
こうなってくると、もはや「何が何だか訳が分からない・・・」という感じがします。
いずれにせよ、前述のように、特に投資家としては「何かがおかしい!」ということを強烈に思っておくべきでしょう。
そのような中、世界3大投資家の一人であるジム・ロジャーズ氏は、最新本『世界大激変: 混乱する世界をどう読むか』(東洋経済新報社)で以下のように語っていました。
・現在の株価の上昇期間は、2008年のリーマン・ショック以降ずっと続くもので、アメリカ史上最長を記録しているが、このまま永遠に上昇相場が続くことはない。株価の上昇は必ずどこかで終焉する。そして、それが起きた際には、「私が経験した経済危機のなかで最悪の危機になる」という考えに変わりはない。
・いまはほとんどの株を売ってしまった。日本株のETFにも投資していたが、それらもすべて売却した。現在は、中国とウズベキスタンの株式を少し残しているだけだ。
ジム・ロジャーズ氏の上記発言も参考にして、引き続き相場は慎重に取り組んでいきましょう。