先週は、世界の大物が2人亡くなり、ニュースとして報じられました。
1人はヘンリー・キッシンジャー氏で、以下のように報じられました。
【キッシンジャー元米国務長官が死去、100歳 米外交に大きな影響】
【キッシンジャー氏死去 「古い時代の終息を意味」=学者/台湾】
さてヘンリー・キッシンジャー氏といえば、かつて「世界皇帝」と言われたデイヴィッド・ロックフェラー氏(1915年6月12日 -2017年3月20日、享年101歳)の右腕だった人物で、泣く子も黙る世界的な人物だと言われていました。
ロッキード事件で田中角栄元首相を転落させた人物としても知られています。
ちなみに、トランプ前米大統領時代は「トランプ政権はキッシンジャー政権である」とも言われていました。
ところで当時、トランプ前米大統領の誕生を半年前に公言して当てた副島隆彦氏(外資系銀行員や大学教授などを歴任、副島国家戦略研究所を主宰)は、米大統領選のあった2016年に「トランプ氏がキッシンジャー宅を訪問したことの重大さ」を指摘して、「次の大統領はトランプで決まり!」と公言するに至ったと述べています。
そんな、ある意味、超大物のキッシンジャー氏が、なんと「日本が核大国への道を突き進んでいる」「日本は5年で核大国となる」と生前に述べたことが個人的には気がかりですが、いずれにせよ、前述のニュースにもあるように、キッシンジャー氏の死去は「古い時代の終息を意味」するのではないかと思います。
そして相場の方ですが、先週は2か月半ぶりの「1ドル=146円台」と円高ドル安が進み、週末のNY株式相場は、ダウが294ドル高と連日で「年初来高値更新」となり、S&P500も4カ月ぶりの「年初来高値更新」となりました。
要するに、大きく「ドル安・株高」に動いたわけですが、今後もこの流れが継続するのかどうか、要注目です。
そして、亡くなった「もう1人」はチャーリー・マンガー氏で、以下のように報じられました。
【米バークシャーのC・マンガー氏死去、99歳-バフェット氏の右腕】
【チャーリー・マンガー氏が99歳で死去・・・ウォーレン・バフェットの右腕、伝説の投資家】
さてチャーリー・マンガー氏といえば、著名投資家ウォーレン・バフェット氏(93)の約60年にわたるビジネスパートナーで、バフェット氏がCEOを務める米投資会社バークシャー・ハサウェイの副会長を務めた人物です。
ちなみに、チャーリー・マンガー氏は1月1日生まれで、もうすぐ100歳になるところでした。
ところで、バフェット氏もマンガー氏も、数十年にわたる投資リターンで富を築くとともに、米国でも世界的にも、尊敬すべき投資家として、ある意味「英雄視」されています。
そんな著名投資家のマンガー氏は、数多くの「名言」も残しており、以下にいくつか紹介します。
・成功とは、忍耐強く待ち、時が来たら、積極的に行動するということです。
・投資で成功するためには、度胸と忍耐という、とんでもなくハードルの高い二つの資質が必要になります。
・待つことは、投資家にとって大きな助けになります。しかし、多くの人は待つことができません。
・投資には3つのバスケットがあります。イエス、ノー、そして難しすぎて理解できないものです。
・読書を通じて、生涯、自己学習を続けてください。好奇心を育て、毎日少しずつ賢くなるために努力するのです。
・目覚めた時よりも、少しでも賢くなって寝るようにしましょう。
上記に「投資には3つのバスケットがあります。イエス、ノー、そして難しすぎて理解できないものです」とありますが、マンガー氏やバフェット氏は昔から、わからないものには投資をしないというスタンスを貫いており、マンガー氏やバフェット氏が、ビットコインや仮想通貨に投資しなかった理由も説明しているのかもしれません。
さて、いずれにせよ、先週は世界の大物が2人亡くなったわけですが、今後は「古い時代の終息」や「忍耐強く待ち」ということが「誰の目にも明らか」になるほど、相場の世界にも変化が生じるのかどうか、投資家としては要注目だと思います。
ちなみに、近年は、しつこい「円安・株高」が目立っていますが、そろそろ円は「強気」で考えてもいいのではないかということで、最近は以下のようなニュースも報じられました。
【ピムコが円買い、「日銀最終的に利上げも」-過去数カ月にロング構築】
【円は2024年のトップ推奨、他の主要通貨をアウトパフォームへ-ピクテ】
グローバル資産運用会社であり、債券運用残高では世界最大級のピムコが、円買いに動いています。
そして、ピムコといえば「債券王」の異名を持つビル・グロース氏が創業したことでも知られる会社です。
一方、欧州最大級の資産運用会社ピクテ・アセット・マネジメントも円に対して「強気」であり、具体的には「1ドル=135-140円」に向かうと予想を出しています。
これら大手資産運用会社の「読み」が当たるのかどうか、それとも相変わらず「しつこい円安」が続くのかどうか、今後は要注目です。
前述のように、今は「世界の大物が2人亡くなった」こともあり、相場は大きく動き出す可能性があります。
ですので、この局面は、しっかりと相場に集中して取り組むようにしましょう。