【「ChatGPT」は米FOMC声明の解釈が可能、ニュースで株相場予想も】
先日、上記のようなニュースが報じられました。
AI(人工知能)のチャットGPTは、FOMC(米連邦公開市場委員会)声明がタカ派的かハト派的かを読み取る課題、もう一つはニュースが特定の銘柄の株価にとってプラスかマイナスかを判断する課題において、両方のテストで好成績を上げたそうです。
このように、最近はチャットGPTの進歩が目覚ましく、記事では、この技術が金融業界のさらに幅広い業種に活用されるのではないかと報じていました。
そのような中、以下のようなニュースも報じられました。
【大和証G、傘下証でチャットGPT利用へ-今月から全社員9000人対象】
なんと日本でも大和証券グループがチャットGPTの利用を開始すると発表し、英語での情報収集のサポートや企画書などの作成、プログラミングの素案作成などに利用するそうです。
そして、利用対象も大和証券の全社員約9000人とのことです。
さらに、記事では「三井住友フィナンシャル・グループが本格導入に向けた実証実験を始めるほか、三菱UFJフィナンシャル・グループが今夏までに活用できるよう準備を進めており、みずほフィナンシャル・グループも活用の検討を始めた」と報じています。
一方で、この動きとは「逆」に、米金融大手のJPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカ、シティグループなどでは、チャットGPTの社内利用を制限もしくは禁止する動きが相次いでいるそうです。
ところでチャットGPTについては、私も時々使っているのですが、非常に便利だなと思う反面、過信は禁物だとも思っています。
なぜなら、しばしば「首を傾げたくなるような回答」が返ってくることがあるからです。
ただし、チャットGPTが便利なツールであることには間違いなく、過信は禁物というスタンスであれば、有効に活用できるだろうと思います。
そのような中、現在はウクライナ戦争が長期化していますが、もしもこの戦争でウクライナが敗戦してしまった場合、西側諸国(日本・米国・欧州など)の金融市場はどうなりそうかとチャットGPTに質問したところ、以下のような回答が返ってきました。
1. 株式市場の下落:ウクライナの敗戦により、地政学的なリスクが高まるため、投資家はリスク回避の動きを取る可能性があります。このような状況下では、株価が下落する可能性があります。
2. 為替市場の動揺:ウクライナの敗戦により、市場の不安定感が高まり、為替市場に影響が出る可能性があります。具体的には、ドルやユーロなどの主要通貨に対するウクライナ通貨(フリヴニャ)の下落が予想されます。
3. ドル安の進行:ウクライナの敗戦により、市場が不安定化し、投資家がリスク回避のためにドルを売却する可能性があります。このような状況下では、ドルの需要が減少し、ドル安が進行する可能性があります。
4. 債券市場の変動:ウクライナの敗戦により、地政学的なリスクが高まるため、投資家はリスク回避の動きを取る可能性があります。このような状況下では、国債や企業債などの債券市場にも影響が出る可能性があります。
以上のように、ウクライナの敗戦は西側諸国の金融市場に深刻な影響を及ぼす可能性があります。しかし、具体的な影響は市場の状況やリスクの度合いによって異なるため、確定的な予測は困難です。
さて、上記のようなチャットGPTの回答に対し、私達投資家は「ウクライナの敗戦」が現実化するかどうかに注目すべきだと思います。
しかし、私の個人的な意見としては、ウクライナは敗戦すると思っています。
以下がその根拠です。
・英フィナンシャル・タイムズ紙が、ウクライナの反攻は非常に困難であり、3万5000人のウクライナ兵が14万人以上のロシア軍と対峙することになると報道した。
・ウクライナ東部ドネツク州の要衝・バフムトで、ウクライナ軍の防御が崩壊し、ウクライナ軍が撤退した。
・トランプ政権の国防長官上級顧問であったダグラス・マクレガー元大佐は、「ロシア軍が勝利しており、ロシア人とウクライナ人自身がそれを知っている」と述べた。
・開戦当初ウクライナに1100人いた外国人部隊が、現在は150人までに減少している。
・ウクライナのオレクシー・アレストヴィッチ元大統領顧問が、現在のウクライナは耐えて生き残ることができないだろうと述べた。
では実際にウクライナの敗戦が確定した場合ですが、前述のチャットGPTの回答のように、西側諸国の金融市場が深刻な影響を受ける可能性があります。
具体的には、株式市場の下落、ドル安の進行などが考えられます。
ただし、チャットGPTも「確定的な予測は困難」と回答しているように、決め打ちをするのではなく、可能性を意識しておくことが大事だと思います。
そして、金融市場が深刻な影響という「深刻度」については、リーマン・ショック級の大荒れ相場も想定しておいた方がいいと思います。
また、そうなった際に対応できるように、今の内からリスク管理を怠らないことが大事だと思います。
引き続き頑張って取り組んでいきましょう。