真っ当に考える

 

 

 

1130日、NY株式相場はダウ平均株価が268ドル安まで下落しましたが、その後は急上昇し、737ドル高と、大幅上昇となり終了しました。

 

 

 

つまり、この日の安値から1000ドル超上昇したということです。

 

 

 

この「きっかけ」は、パウエルFRB(米連邦準備理事会)議長が利上げペースの減速に言及したことのようです。

 

 

 

一方、ダウ平均株価と同じタイミングで、ドル円相場は「1ドル=139.89円」から「137.65円」へと、2円以上一気に円高が進みました。(122日も同じ様な乱高下があった)

 

 

 

いずれも大きな値動きだったわけで、このような相場で大きなリスクをとって「切った張った」の短期売買をすると、大きな損失を被りやすくなるので注意が必要です。

 

 

 

ここで改めて、いわゆる「真っ当な考え」で相場について考察してみたいと思います。

 

 

 

 

 

NYダウ(コロナ前)・・・28,000ドル   NYダウ(現在)・・・34,429ドル

 

 

 

 

 

上記のように、コロナ前よりも現在の方が、株価が高いのですが、コロナが流行したにもかかわらず、一切の経済的ダメージが無かったということなのでしょうか?

 

 

 

もちろん、そんなことはありません。

 

 

 

「コロナ禍」という言葉もある通り、実際には経済にも大きなダメージがあったわけで、報道にもある通り、米国の景況感は好不況の分かれ目である「50」を下回り続けています。

 

 

 

要するに、株価の上昇・下落について、しばしば「利上げが・・・」と言われますが、それ以前に大前提として「おかしいものは、おかしい」と思う必要があります。

 

 

 

そして、これは為替相場も同様です。

 

 

 

本コラムでも度々言及していますが、ビッグマック指数(同じモノは同じ値段で買えるはずだという「購買力平価説」が基になっている)に着目すれば、それは明らかです。

 

 

 

ちなみに2022年の最新版では、以下のようになっています。

 

 

 

 

 

日本のビッグマックは390円、米国のビッグマックは5.15ドル

 

 

 

390÷5.15ドル=75.73/ドル

 

 

 

 

 

つまり、為替レートは「1ドル=75.73円」でなければ本来釣り合わないということです。

 

 

 

しかし現実には「1ドル=134.32円(123日時点)」ですから、やはり本来の為替レートから大きく逸脱していると言えます。

 

 

 

為替相場の上昇・下落ついても、前述のように、しばしば「利上げが・・・」と言われますが、それ以前に大前提として「おかしいものは、おかしい」と思う必要があります。

 

 

 

さらに、このような傾向は、金価格についても同様です。

 

 

 

金価格は、西側諸国(米国・欧州・日本など)以外の世界では「1トロイオンス=2700ドル」ですが、西側諸国では「1トロイオンス=1797ドル(123日時点)」です。

 

 

 

この金価格の「1000ドル近い価格差」についても、多くの識者が指摘しているように、操作されているのは西側諸国の方で、具体的には米国政府主導のもと、「金を先物市場で売り崩して操作」しているようです。

 

 

 

このように、株価・為替・金価格と、相場について考える際に、一度立ち止まって「おかしいものは、おかしい」と判断しておくことが大事だと思います。

 

 

 

なぜなら、1990年代の日本のバブル崩壊も、そして2008年のリーマン・ショックもそうですが、「おかしいものは、おかしい」が、行きついた先の結果であるからです。

 

 

 

要するに、現在の相場についても、正確なタイミングは分からないものの、「凄まじい大幅修正」が来るだろうことが予想できます。

 

 

 

とはいえ、個人レベルで相場を操作できるものではありませんので、「おかしいものは、おかしい」と判断しつつ、売買は慎重に行うことが肝要です。

 

 

 

ところで、日本の「報道の自由度ランキング」ですが、現在世界で71位です。

 

 

 

したがって、日本の報道の全てを鵜呑みにしていると、間違った判断に至る可能性があります。

 

 

 

例えば、分かりやすい例としては、ウクライナ情勢があり、日本のメディアは「ウクライナ=善、ロシア=悪」と報道し続けていますが、これは世界全体の共通した見方ではありません。

 

 

 

実際のところ、「対ロシア制裁だ!」と言っている西側諸国(米国・欧州・日本など)は約12億人、逆に残りの約667500万人はそうではないわけで、世界には逆の見方、つまり「ウクライナ=悪、ロシア=善」とする見方もあるのが現実です。

 

 

 

そのような中、専門家の中でも、実戦経験のある軍事専門家であるダグラス・マクレガー氏(米陸軍元大佐。第一次湾岸戦争で部隊を指揮し、コソボ紛争ではNATO欧州連合軍最高司令官の副官として、セルビア空爆を指揮。トランプ政権では国防長官の上級顧問)は、以下のように述べています。

 

 

 

 

 

「(「チェルノーゼム」と呼ばれる)ウクライナの肥沃な黒土が凍る1210日から19日に、ロシア軍の大規模な攻勢がある」

 

 

 

 

 

要するに、上記の期間(1210日から19日)に、相場においては、大きなニュースが飛び込んできた結果、大きな値動きがあるかもしれないということです。

 

 

 

 

相場においては、改めて、前述の「真っ当な考え(おかしいものは、おかしい)」に立ち返って、ブレずに、慎重に取り組んでいきましょう。