今後の相場展開について考えるにあたっては、様々な「茶番劇」と向き合って、その上で考えていく必要があると思います。
【ロシア国債「支払い不履行」と認定 市場、デフォルト判断も】
上記は先日報じられたニュースです。
「ロシア政府が外貨建て国債の利子を支払わなかった」
「デフォルト(債務不履行)である」
このようなロジックになっていたのですが、実際のところ、どうなのでしょうか?
私は「茶番劇」であると思っています。
そもそも、このニュース以前に、米国など西側諸国を中心とした国々がロシアへ科した厳しい経済制裁として、国際的な銀行決済網「SWIFT」からロシアを締め出しています。
「SWIFTから締め出される」ということは、簡単に言うと、海外送金や授受ができなくなるということで、海外送金や授受をしようと思えば、ジェラルミンケース等に現金を大量に入れて直接運ぶしかないような状況に追い込まれるということです。
さらに米財務省は、ロシア国債の支払い受け取りも禁止しています。
要するに、ロシアには「支払う意思」がある(各種報道の通り)のですが、米国など西側諸国を中心とした国々が「受け取り拒否」をしているわけで、それにもかかわらず「デフォルト(債務不履行)である」と言っているわけです。
本来、デフォルト(債務不履行)といえば「借金まみれで、お金が返せない」ということで、支払い能力がないことを意味します。
しかし、ロシアには「支払う意思」もあれば、「支払い能力」もあるのです。
事実、ロシアの通貨「ルーブル」は、今年の「世界の通貨の中で最良のパフォーマンス」を示しています。
「ロシア経済大打撃!」等、散々報じられているにもかかわらずです。
本当の意味での「デフォルト(債務不履行)」であるなら、これは「あり得ない」ことです。
したがって、「茶番劇」であると思うわけです。
また「茶番劇」といえば、2016年の「ロシア疑惑」に関するニュースもあります。
ちなみに「ロシア疑惑」とは、トランプ氏とその選挙陣営が2016年の米大統領選挙でロシア政府機関と共謀して、米国有権者の投票を不正に操作したという疑惑で、当時、多くのメディアがあたかも事実であるかのように報じていましたが、今では民主党側の「捏造(ねつぞう)」であったことが明らかになっています。
そのような中、トランプ氏が2016年、フロリダ州の集会で「ヒラリー・クリントンがこの会場に入ってきて、2万人が目撃する中で誰かを銃撃しても、彼女は起訴されないだろう」と語ったことがありました。
そして先日、トランプ氏のこの発言を彷彿(ほうふつ)とさせるような出来事があったのです。
それは、ロシア疑惑の「捏造(ねつぞう)」に繋がった、ヒラリー・クリントン氏の元弁護士による「嘘の」発言(FBIに対して、国家反逆罪の疑い)があったのですが、なんと元弁護士に「無罪判決」が下されたのです。
この「無罪判決」を下した裁判官達は、オバマ政権(2009年~2017年、民主党政権)時代に選出された裁判官達でした。
そしてこの「インチキ」ぶりに怒りを爆発させたのが、世界一の大富豪、イーロン・マスク氏(米電気自動車大手テスラCEO)でした。
今年に入ってから、イーロン・マスク氏はネット大手ツイッター社を買収することを試み、言論の自由を回復することを訴えていますが、そうすると、いわゆる権力者達(米民主党系諸勢力と思われる)にとっては都合が悪いため、実際にイーロン・マスク氏は彼らから様々な妨害を受けており、だからこそ余計に「腹が立った」のかもしれません。
またイーロン・マスク氏は、「本当の大統領はテレ・プロンプターを管理している人だ」と発言し、大統領を操る「黒幕」の存在を示唆しましたが、実際のところ、様々な「茶番劇」の背後には、決まって「黒幕」がいると想定すれば、それらについても合点がいくものです。
では今後も様々な「茶番劇」があると想定し、それらの背後に「黒幕」がいると想定すれば、今後の相場はどうなっていくと考えるべきでしょうか?
参考になるのが、先日発売された新刊本『有事の金。そして世界は大恐慌へ』(徳間書店)です。
著者は副島隆彦氏です。
「リーマン・ブラザーズが破綻する」と本に書いたら、2週間後にリーマン・ショックが起こり、「次の大統領はトランプで決まり!」と米大統領選の「半年前」に公言して「当てた」ことなどによって、世間で一目置かれている方です。
この本で書かれた「話」の一部を以下に紹介します。
・金(Gold)は、今の3倍になる。
・金(Gold)だけでなく銀(Silver)も上がる。
・円安はこのあとも続いて140円ぐらいまで行くだろう。しかしそのあと、急激に円高ドル暴落が起きる。ドルは半値の70円、そして60円になる。
副島隆彦氏によると、これからは「資源かドルか」の戦いで、資源を持っているロシア及び新興国が勝つか、米国のドル体制が勝つかの戦いだといいます。
このような状況下であることを考えれば、今後も様々な「茶番劇」が起こされると考えられ、「茶番劇」であればこそ、想像を超えるような相場値動きもあるでしょう。
極端な相場値動き(上昇・下落も)の可能性を、十分に想定しながら取り組んでいきましょう。