米大統領選挙ですが、先週のコラムでもお伝えしたように「両陣営の勝利宣言 or 大混乱」という展開になってきました。
現在、多くの報道がなされていますが、以下に「関連情報」を整理してみたいと思います。
・バイデン氏が勝利宣言をした。
・バイデン陣営では「万が一、トランプ氏がホワイトハウスに居座り続けるなら、シークレットサービスに頼んで追い出す」と警告を発した。
・トランプ氏が開票をめぐり、連邦最高裁で争う考えを示した。
・ウィスコンシン州の最大都市ミルウォーキーの7つの投票区で、投票総数が有権者登録数を上回った。
・トランプ氏はツイッターで「不正を止めろ、バイデンが勝ったと言っている州の票は法的に検証する」と述べた。
・郵便投票の集計をめぐり、両陣営支援者の対立が激化している。
・選挙に関連して約400件の訴訟が提起されている。
・選挙結果が、1月6日の連邦議会の決定までもつれる可能性が出てきた。
・選挙結果を受けて両候補の支持者が衝突するなどの事態を想定し、ホワイトハウス周囲に2m超のフェンスが設置され、首都ワシントンでは厳戒態勢が敷かれている。
・ニューヨーク五番街のトランプタワー前では、デモや暴動に備えて歩道が封鎖され、近づくことができないようになっている。
・ニューヨークやシカゴ、ロサンゼルス、ワシントンを含む都市で、暴動に備えて警戒態勢を強化した一部の企業が店舗の窓を板張りにしている。
・多くの州が暴動に備えて、州兵を派遣している。
・一部の開票所の周辺で、爆破予告や武装した人々の存在などによって緊張が高まった。
・銃の売れ行きが記録的になっている。
さて上記のように、今回の選挙は「大混乱」と言っても過言ではなく、憎しみや対立の激化が浮き彫りになっています。
私も日頃から多くのニュースに触れていますが、一部の人達も言っているように、今回の選挙は、まるで「犯罪集団」対「犯罪集団」の戦いのようだと感じました。
そのような中、相場の世界で要注意なのが「マーサー財団」の存在です。
マーサー財団とは、ヘッジファンド「ルネッサンス・テクノロジーズ」のCEOであるロバート・マーサー氏と娘のレベッカ・マーサー氏が設立した財団です。
4年前、トランプ大統領が誕生した背景にはマーサー財団の存在があり、ロバート・マーサー氏はトランプ陣営への最大献金者でした。
そして娘のレベッカ・マーサー氏はマーサー財団の理事長という肩書があることから、アメリカ政権の中枢である「ホワイトハウス」にフリーパスで入ることが許可されていました。
そのような中、トランプ大統領が誕生してから、相場の世界も特におかしくなったわけですが、おかしくなった相場で他を圧倒して儲けていたのが、ロバート・マーサー氏が率いるヘッジファンド「ルネッサンス・テクノロジーズ」だったというわけです。
私は正直なところ、犯罪の匂いがプンプンする話だと思っています。
しかも今回の選挙でも、マーサー財団はトランプ側とバイデン側の両方に資金を出して、混乱を煽っているという話が出てきています。
大統領選挙は相場にも影響を与えますし、私達投資家は、このような「裏側」を意識した上で、くれぐれも振り回されないように気をつけることが大事だと思います。
さて一方で、今後の相場ですが、どのような大局観を持つべきなのでしょうか?
リーマン・ショックを前もって予言し、前回の大統領選挙でも「トランプが勝つ」と予言した副島隆彦さんは、新刊本「金とドルは光芒(こうぼう)を放ち決戦の場へ」(祥伝社)の中で、以下のようなことを述べていました。
・金(GOLD)と銀(SILVER)が上がる。「いつ売るべきなのですか?」という質問には、「あと5年はじっと持っていなさい」と助言する。
・金(GOLD)は5倍に値上がりする。
・今の株価は吊り上げ相場である。来年の2月か3月のある日、ドカンと下げるだろう。
・アメリカの株はリーマン・ショックのあと、6440ドルのドン底値があった。このとき、日本の株価も6995円の最安値を付けた。これが再び起きない、と誰が言えるだろうか。
さて先週末ですが、日経平均株価が「29年ぶりの高値」を付けました。
そして本日も大幅高となっています。
現在がコロナ禍にあり、大統領選挙でも「大混乱」になっている中での「29年ぶりの高値」です。
副島さんの言う通り、吊り上げ相場であることは間違いないでしょう。
私達投資家は、やはり今後は株価の暴落を想定し、金高・銀高、円高・ドル高の「大局観」を持っておくことが正解になると思います。
引き続き頑張りましょう。