米大統領選挙が近づいてきました。
投票締め切りは、日本時間4日の午前9時となっています。
ところで改めてトランプ政権の4年間を振り返ってみますと、この4年間で世界全体が、そして経済も滅茶苦茶になったと私は思います。
相場においては、9割方が「動かない or 不合理な」値動きが続きましたし、若干1割くらいが「合理的な」値動きだったという印象です。
オバマ前大統領の時代と比較しますと、世界も相場もすっかり変わってしまったように思います。
ここで米大統領選挙について、頭を整理してみたいと思います。
・トランプ氏の勝利
・バイデン氏の勝利
・両陣営の勝利宣言 or 大混乱
さて上記いずれの可能性もあるわけですが、トランプ氏が勝利した場合、株式市場を押し上げることになるとの見方を米金融大手のJPモルガンは示しました。
一方でバイデン氏が勝利した場合ですが、今年の夏頃までは「株安になる」との見方が市場では優勢でした。
ところが、ここにきて「バイデン氏が大統領になっても景気刺激策を拡充する」との見方が強まり、株高になるとの見方が台頭してきています。
しかし厄介なのが、今回の米大統領選挙では「両陣営の勝利宣言 or 大混乱」といったシナリオも多くの専門家によって指摘されていることです。
私もその可能性があると思っています。
アメリカでは「これほど世論が分断された大統領選挙はない」と言われています。
そのような中、両陣営ともに「絶対勝つ」と信じる熱烈な支持者達がいます。
したがって、どちらかが負ければ、負けた側が「納得するはずがない」ということで、暴力的な手段に訴えるのではないかとみられているのです。
実際、現在のアメリカには多くの武装グループがあり、トランプ氏を支持する武装グループもあれば、バイデン氏を支持する武装グループもあります。
アメリカ国内のテロに詳しい元司法次官補代理のマリー・マッコード氏は、「選挙後の混乱が予測されるため、多くの武装グループが準備している」と語っています。
ですので、「両陣営の勝利宣言 or 大混乱」といった展開も十分にあり得ることだと考えられるわけです。
このような中、私達投資家は「トランプが勝つ」「バイデンが勝つ」「株高になる」というようなことよりも、「今のアメリカの実態はどうなのか?」「今の世界経済の実態はどうなのか?」「今のコロナの実態はどうなのか?」といった「根本的なこと」を考える必要があると思います。
そのような「根本的なこと」に目を向けますと、最近も気になるニュースがたくさんあります。
・米、過去1週間で約50万人がコロナ感染 中西部中心に拡大
・バイデン氏、不正疑惑のウクライナ企業幹部と面会か 米報道
・「検閲」めぐり対立激化 SNS、タブロイド紙に制限―米大統領選
・米経済、回復への道のりは長くて不確実-クラリダFRB副議長
・米フィラデルフィア市が夜間外出禁止令、黒人射殺後の暴動収まらず
・欧州の1日の新型ウイルス死者数、前週より40%増加=WHO
・フランス、1日当たりの新規コロナ感染者「公式発表の倍の10万人か」 科学評議会議長が指摘
・仏、ロックダウン再導入へ 「少なくとも」12月1日まで
・独、1カ月の緊急ロックダウンへ 飲食店閉鎖・旅行自粛も要請
・欧州経済に迫る二番底 景況感指数、4カ月ぶり不況圏
・第2波深刻・・・イギリスで再び厳しい外出制限
・「緊急資金」申請 コロナで北海道内 リーマン時の235倍
さて上記のように、「根本的なこと」に関するニュースに目を向けますと、株高になるというような話が極めて不自然なことだと思えます。
しかし前述のように、トランプ政権の4年間を振り返れば、相場においては9割方が「動かない or 不合理な」値動きでしたので、もしかしたら、この流れはまだ続くのかもしれません。
それでも「修正時」は必ずやってきます。
世界では、新型コロナウイルスの感染拡大により、在宅勤務をする人達が増加していますが、そのような中で「デイトレード」を始める人が増えているといいます。
ところが、「素人の相場参戦が増えると、相場が暴落する」というのが歴史の教訓でもあります。
私達投資家は「歴史の教訓」を踏まえ、株の暴落、円高・ドル高、金高・銀高を想定しておくのが賢明ではないかと思います。
引き続き頑張りましょう。