【英GDP、年率換算で60%減 4~6月期速報値、過去最悪】
上記は先日報じられたニュースですが、新型コロナウイルスによって、イギリス経済が凄まじいほど落ち込んでいることが分かります。
ちなみに、イギリス、ユーロ圏、アメリカ、日本のGDP(国内総生産)は以下のようになっています。
・イギリス・・・年率換算で60%減
・ユーロ圏・・・年率換算で40.3%減
・アメリカ・・・年率換算で32.9%減
・日本・・・・・年率換算で27.8%減
このように比較をした場合、一番「マシ」なのは日本で、次がアメリカとなっています。
ところが、ポンド、ユーロ、ドル、円といった「通貨」で比較をした場合、一番「マシ」であるはずの円、次に「マシ」であるドルが、ポンドやユーロよりも「売られる」という不可解な展開がずっと続いています。
このこと一つとってみても、最近の相場は「インチキ相場だな」と私は思います。
ちなみに、世界3大投資家の一人であるジム・ロジャーズ氏は「人々は危機の際に、ポンドやユーロなどの他通貨に比べて、ドルが優れていると思うものだ。実際はそうでなくても、そのように考えて行動する」と語っています。
このようなジム・ロジャーズ氏の発言を考慮しましても、やはり最近の相場は「インチキ相場だな」と強く思います。
しかも不可解なことに、【過去最大のユーロ買い持ちポジション:18万648枚】とのニュースもあり、異常なほどユーロが買われている現実があるのです。
それも【ユーロ圏就業者数、第2四半期は過去最大の落ち込み-新型コロナ直撃】と報じられているにもかかわらずです。
同時にコロナ禍における株高という、これまた「インチキ相場だな」と思われる株高もずっと続いています。
「いったい何が、これほどまでに相場を歪めているのだろうか?」という会話が、多くの投資家たちの間でも交わされています。
ここで最近「相場を歪める者」の正体として、頻繁に語られるようになっているのが「ロビンフッダー」の存在です。
「ロビンフッダー」とは、アメリカのロビンフット証券が提供する同名のスマホアプリだけで売買する人たちを指す言葉です。
現在は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、日本だけではなく、世界中で政府が国民へ「給付金」を配っています。
このような「給付金」が、ロビンフット証券から株式市場等に大量になだれ込んでいると言われており、コロナ禍で家に閉じ込められた若者を中心に爆発的増加を見せていると言われています。
つまり「ロビンフッダー」の正体は、コロナ禍で家に閉じ込められた若者たちの中で「相場の世界に参戦してくる者たち」ということになるのですが、彼らはコロナ禍の自粛で時間を持て余し、ゲーム感覚で「まず買いから入る」と言われています。
当然、彼ら「ロビンフッダー」の大半は相場の素人です。
しかしその数は、2カ月前の時点で「3900万人」と報じられており、彼ら「ロビンフッダー」が束になってくると、市場も無視できない存在となります。
彼ら「ロビンフッダー」は、コロナ禍でも株を買います。
そして実際に株価が上がっています。
つまり「買うから上がる、上がるから買う」ということが繰り返されているわけです。
しかし、このような状況が「まともだ」と言えるでしょうか?
私は明らかに「おかしい」と思いますし、実際に多くのプロ投資家たちも、彼ら「ロビンフッダー」について「危なっかしくてみていられない感じだ」と語っています。
そして本来は、株も為替も「経済の実態が反映されるもの」であるはずです。
したがって「経済の実態」から逸脱した相場展開に対しては、「おかしい」と感じる感性が大事であると私は思います。
「買うから上がる、上がるから買う」とは、まるで1980年代のバブルのようでもありますが、その結末が悲惨なものになることは、歴史が証明しています。
私たち投資家は「経済の実態」から目をそらさずに取り組むべきだと思います。
「経済の実態」に従えば、株の暴落、円高・ドル高、金高・銀高が「来たる未来」になるはずです。
「来たる未来」をしっかりと意識して取り組んでいきましょう。