リーマン・ショックと比較

 

新型コロナウイルスに関して、日々様々なニュースが報道されています。

 

 

 

アメリカのイェール大学の研究者らが明らかにしたところ、「新型コロナウイルスは、空気中が40%から60%程度の湿度の場合、感染者から健康な人への感染がほとんど見受けられない」そうです。

 

 

 

これまで世界では、日本、台湾、香港、シンガポールなどは「なぜか感染者が少ない状況だ」と言われてきました。

 

そのような中、日本ではPCR検査拒否の実態が報じられています。

 

しかし私は感染者が少ない要因の一つとして、イェール大学の研究者らが明らかにしたように、もしかしたら湿度も関係しているのではないかと思っています。

 

 

 

ちなみに46日の午前3時の段階で、国や地域別の感染者の数は、以下のようになっています。

 

 

 

1位 : アメリカ 324,052

 

2位 : スペイン 130,759

 

3位 : イタリア 128,948

 

4位 : ドイツ   91,714

 

5位 : 中国    81,669

 

6位 : フランス  70,478

 

7位 : イラン   55,743

 

8位 : イギリス  47,806

 

 

 

 

 

やはり報道の通り、新型コロナウイルスは特に欧米での感染拡大が目立っています。

 

 

 

イギリスにおいては、新型コロナウイルスによる感染症での死者は4934人に上りましたし、チャールズ皇太子、ジョンソン首相、ハンコック英保健相も感染し、ジョンソン首相は症状が10日続き入院、外務省高官には死者も出ています。

 

イギリスは、格付け会社フィッチが格付けを「ネガティブ」に引き下げたこともあり、先行きの厳しい状況が続いています。

 

 

 

そして感染者数が1位となったアメリカですが、最大で24万人の死者が出る可能性があると報じられました。

 

病院がテントや冷凍トラックを使って仮設の遺体安置所を設置し、NY中心部のセントラルパークには仮設病院の建設も始まっています。

 

さらに州兵も派遣されていますし、臨戦態勢といっても過言ではない状況となっています。

 

また米国防総省は、新型コロナウイルスに関する基地内感染者の情報を非公開にするとの方針まで出しています。

 

 

 

このような状況を受けて、最近頻繁に報じられるようになったのが「コロナ・ショックの経済危機はリーマン・ショックを超える」というものです。

 

 

 

しかし「そうならないように!」ということで、現在、日本もアメリカも欧州も金融緩和によってマネーを「ジャブジャブ」に溢れさせ、危機を乗り越えようとしています。

 

 

 

ところが、「いくら金融緩和で株価を支えたところで、実体経済の担い手である消費者が潤わないことには、経済危機は解消されるはずがない」「コロナウイルスそのものだって消えるわけでもない」といった指摘が方々から出ており、私も全くもって「その通り」だと思っています。

 

 

 

ここでNYダウについて考えてみますと、米中貿易戦争もなく、新型コロナウイルスの蔓延もなかった「オバマ前大統領の時代」でさえ2万ドルを切っていたわけですから、道理として、今後はやはり2万ドルを切るのは「必至」だと思います。

 

 

 

また、仮に今回のコロナ・ショックが「リーマン・ショック超え」であるならば、リーマン・ショックの時にNYダウは6470ドルまで下がっていきましたので、道理としては、今後NYダウが同じような水準まで値下がりしていったとしても不思議ではありません。

 

 

 

一方で、日経平均株価はリーマン・ショックの時に6994円まで下がっていきましたので、やはり道理としては、今後同じような水準まで値下がりしていったとしても不思議ではありません。

 

 

 

このように、今後の相場に関しましては、「リーマン・ショックの時はどうだったのか?」ということで、リーマン・ショックの時を参考にすることは意味があると思います。

 

 

 

ちなみに、2008915日のリーマン・ショックから同年末にかけての為替は以下のように推移しました。

 

 

 

ドル円    105.48円  91.89円(13.59円高)

 

ユーロ円   151.37円  127.78円(23.59円高)

 

ポンド円   190.41円  133.56円(56.85円高)

 

豪ドル円    86.51円   65.38円(21.13円高)

 

ユーロドル  1.4340ドル 1.3904ドル(0.0436ドル高)

 

ポンドドル  1.8387ドル⇒ 1.4351ドル(0.4036ドル高)

 

 

 

 

 

かなり大きく円高に推移したことが分かります。

 

またドル高に推移したことも分かります。

 

「有事の円」「有事のドル」になったということです。

 

 

 

一方、金や銀については、リーマン・ショック後にいったんは下がったものの、その後約3年をかけて、金は2.8倍に、銀は5.9倍になっています。

 

 

 

金や銀の相場では、直近では現物が枯渇しているのに下落する場面もあり、相変わらず「インチキ」のようなことが続いて上昇を抑えられていますが、「金や銀の買い占めが起きている・現物が不足している」といったニュースは、それこそ毎日のように報じられています。

 

「有事の金」や「有事の銀」が意識され、現物は買われているわけです。

 

 

 

前述のように、今回の新型コロナウイルスにおいては、欧米での感染拡大が目立っていることを考えますと、「有事のドル」の可能性は意識しつつも、今後は特に「有事の円」「有事の金」「有事の銀」を意識しておくのがよいと思います。

 

 

 

引き続き頑張りましょう。