まもなく10連休のGWが始まります。
相場においては、多くの市場関係者がこの10連休を警戒すべきだ、と言っています。
株式市場はこの間、10連休となります。
日本取引所グループは「天皇の即位の日及び即位礼正殿の儀の行われる日を休日とする法律」が公布・施行されたことに伴い、当取引所では、2019年4月27日から5月6日まで、10日連続の休業日とすることとしております、と説明しています。
ただしFXにおいては、多くの会社が通常通りの営業となっています。
では市場関係者が何を警戒しているのかというと、今年の大発会(1月4日)の再現です。
日経平均の下げ幅は一時700円を超え、452円安で終わりました。
FXにおいては大発会の前日の1月3日、ドル円が108.85円⇒104.78円、ユーロ円が124.75円⇒118.46円、ポンド円が137.15円⇒131.03円、豪ドル円が76.02円⇒70.94円といったように、一時円が急騰しました。
ここで私達投資家が把握しておいた方がいいのは、「海外投資家が日本のカレンダーを熟知している」ということです。
短期売買をメインにしている投資家の多くが、いわゆる「ストップ(損切ライン)」を設定していますが、海外ヘッジファンドなどを中心に、日本人投資家の「ストップ狩り」を狙ってくるのです。
そして「ストップ狩り」が次々とヒットすることで相場の下落に拍車がかかり、前述のような株価の急落や円の急騰が起こるわけです。
「日本の個人投資家は狙い撃ちにされた」と指摘する金融関係者は少なくありません。
海外ヘッジファンドの中には、生身の人間トレーダーではなく、AIを駆使して超高速取引を行い、急落を引き起こした後に利益確定をする、という集団もいます。
前述の1月3日も、円は急騰した後に急落となりました。
さて、今回の10連休中にはFOMC(米連邦公開市場委員会、4月30日~5月1日)の開催や、米雇用統計発表(5月3日)など、注目度の大きい行事が控えています。
そして注目度が大きいということは、値動きも大きくなりやすいということです。
しかし日本は10連休です。
FXは多くの会社が通常通りの営業ですが、株式市場においてはこの10連休に備えて、連休前に売り買いが急増することが予想されています。
そして同様に、連休明けも売り買いが急増することが予想されています。
為替市場においては、以前と比べ、株式市場が急落している割には為替がほとんど動かない、といったパターンが多くなっていますが、それでも今年の年始のようなケースもありますので、やはり注意は怠らない方が良いでしょう。
10連休、そして連休前後を含めて注意をするに越したことはないですが、個人的には特に5月1日は注意すべきだと思っています。
なぜならば、5月1日は日本だけでなく、香港、シンガポール、欧州も休みとなるからです。
取引量が激減するのをいいことに、海外ヘッジファンドなどの投機筋が暗躍する可能性があると思っています。
また、いつ何時何を言い出すか分からないトランプ大統領の発言によっても、相場が乱高下する可能性があると思います。
では10連休のGWに備えて、私達個人投資家はどうすべきなのでしょうか。
私は、以下の3点を意識して臨むのが良いだろうと思っています。
・ポジション量を小さめに
・急激な円高を予想する声が多く、円高狙いがチャンスになるかもしれない
・「急激な円高からの急激な円安への転換」もチャンスになるかもしれない
荒れる可能性が懸念されている10連休ですが、荒れ相場を「チャンス」としていけるように意識していきましょう。