「次の大統領はトランプで決まり!」と米大統領選の半年前に公言し、「リーマン・ブラザーズは破綻する」と本に書いたら、2週間後にリーマン・ショックが起こったという事で、世間で一目置かれているのが副島隆彦氏です。
その副島隆彦氏が新刊本「銀行消滅」を出版しましたが、ちょうどそのタイミングで「3メガが大規模リストラへ 3万2000人削減 三菱UFJは店舗2割統廃合も」というニュースが流れました。
しかし銀行に限らず、あらゆる金融機関において人員削減の流れは今に始まった事ではありません。
私は昨年のコラムで、「2008年の金融危機から2016年にかけて世界中の大手金融機関で行われた人員削減の人数が50万人」と述べました。
要するに、世界中の金融機関で人員削減の流れが止まらないわけですが、大手でも人員削減という事は、中小だともっと厳しいわけです。
日本にはたくさんの地銀がありますが、今後きっと大変だろうと思います。
さて、こういった現状をしっかりと踏まえた上で、以下数点についてどう思うかを皆さんにも考えていただきたいと思います。
・稲田朋美元防衛大臣が当時夫の名義で軍需企業株(5社で計2万2000株)を購入し、防衛相トップが親族名義で軍需企業株を保有することの是非が問われた
・米空軍参謀長によると、核兵器搭載の爆撃機B-52を、いつでも北朝鮮を先制攻撃できるよう24時間体制の配備を開始した
・先週、投資家の恐怖心理を示すVIX(恐怖指数)が過去最低を付けた
(投資家が過去最も安心感に浸っている事を意味する)
・先月は株式市場のボラティリティ(価格変動性)が過去最低だったにも関わらず、地味な値動きの積み重ねによって米国株は連日史上最高値を更新、日経平均は史上初の16連騰となった
・為替のボラティリティも異常に低い(例えば以下は先週の値動き)
ドル円: 始値113.71円 終値114.03円 始値と終値の差0.32円
ユーロ円: 始値131.98円 終値132.39円 始値と終値の差0.41円
ポンド円: 始値149.14円 終値149.03円 始値と終値の差0.11円
豪ドル円: 始値87.24円 終値87.22円 始値と終値の差0.02円
ユーロドル:始値1.1604ドル 終値1.1605ドル 始値と終値の差0.0001ドル
皆さん、どう思われましたか?
「おかしい」というか、「滅茶苦茶」といった感じがしないでしょうか?
しかし冷静に見つめますと、「どうも胡散臭い、何か臭う」といった感じがするのではないかと思います。
それこそ、トランプ大統領が言った「嵐の前の静けさ」かもしれません。
現在の展開には十分注意が必要だと思います。
ちなみに、前述の副島隆彦氏が主張している中で、まだ実現していないのが「ユーロの暴落」と「金の暴騰」です。
「ユーロの暴落」と「金の暴騰」については、私も全く同意見です。
「嵐の前の静けさ」から「嵐」が現実になった際には、「ユーロの暴落」と「金の暴騰」が起こるだろうと思います。
今後も本手法の「色」に注意を払いながら取り組んでいただければと思います。