今年はどんな一年になるか

 

あけましておめでとうございます。

 

本年もどうぞよろしくお願い致します。

 

 

 

さて、「今年はどんな一年になるか」と考えてみました。

 

 

 

昨年も様々な事がありましたが、「おかしな事ばかり起こっているな」というのが率直な感想です。

 

北朝鮮のミサイル発射や核実験、金正男氏の暗殺事件、エルサレム首都問題、森友・加計学園問題、大相撲の暴行問題、富岡八幡宮殺傷事件、世界各地で起こった暴走車によるテロ事件、全米史上最悪のラスベガス銃乱射事件、スペインのカタルーニャ独立問題、日産自動車、スバル、神戸製鋼所、三菱マテリアル、東レなど大企業の不正発覚事件、リニア中央新幹線工事をめぐる大林組など大手ゼネコンの談合疑惑・・・・・と、挙げればキリがありません。

 

 

 

そして、そのような中で日経平均株価はバブル後最高値を付けましたが、為替は「ボラティリティー(価格変動率)が小さい」か「不可解な値動き」を繰り返すばかりでした。

 

 

 

相場に関しましては、値段が上がったり下がったりした「後で」、専門家などによる「もっともらしい解説」がなされます。

 

中には傾聴に値する解説もありますが、「それはロジックとしておかしいだろう」と思うような解説も少なくありません。

 

 

 

さて、「ロジックとしておかしい」という事は昔からいくらでもあった事ですが、近年は特に、あらゆる事において「ロジックとしておかしい」のオンパレードであるように感じています。

 

 

 

実は個人的な事になりますが、私は昔から相撲とは不思議と「縁」があります。

 

色んな繋がりがあるので、色んな話が耳に入ってきます。

 

ですので、今回の大相撲の暴行問題について少し触れさせていただきますと、貴乃花派にも協会執行部にも個人レベルでは「いい人」もいる、という事は言えます。

 

 

 

しかし、テレビでも週刊誌でも報じられていないような事も色々と聞きます。

 

ここで忘れるべきでないのが、2011年に「大相撲八百長問題」というものがあり、その年の春場所開催が中止になった事実です。

 

このような相撲界の「体質」がその後本当に変わったのかを考える必要があります。

 

これについてですが、昨年末の番組で、貴乃花親方の母である藤田紀子氏が生出演し、「土俵の正常化」という言葉を口にしていましたので、これは「八百長問題」についての事を指していると思われます。

 

つまり、いまだ相撲界の「体質」が変わっていないのだろうと思われるのです。

 

 

 

そういった事までを考慮した上で判断しますと、今回の騒動は「ロジックとしておかしい」のオンパレードだというのが私の正直な気持ちです。

 

よく「日本の司法は中世レベル」と言われますが、今回の相撲協会の評議員会による貴乃花親方の理事解任決議も同レベルだと感じるのです。

 

 

 

私はこの「ロジックとしておかしい」という点において、相場の世界と大相撲の暴行問題の構図が極めてよく似ていると感じています。

 

相場の世界も大相撲の暴行問題も、いくら専門家が「もっともらしい解説」をしようとも、私が「ロジックとしておかしい」と強く感じてしまう背景には、公明正大である事が前提での説明がなされるからです。

 

それこそ、以前のコラムでも紹介しましたが、相場でしたら【ポンド価格「つり上げろ」、上司が命令―HSBC元トレーダーが証言】といったように、不正をズバリと指摘する記事の方が解説としてはよほど説得力があります。

 

大相撲の暴行問題でしたら、八百長問題までをも含めた背景にしっかりと言及した説明がなされるべきだと思っています。

 

 

 

しかし残念な事に、あらゆる事において「ロジックとしておかしい」が優勢になってしまうのが昨今の世の中の特徴です。

 

 

 

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチの機関投資家調査では、株式市場が過大評価されていると感じている投資家の割合が1998年の調査開始以降で最高に達しましたが、日経平均株価の年始は700円超の値上がりと派手な大発会になりました。

 

しかし、この間のドル円相場は112.61円から112.66円と、わずか5銭動いただけでした。

 

 

 

こういった事からも「おかしい展開」が今後もしばらく続きそうに思います。

 

 

 

ちなみに、前述の富岡八幡宮殺傷事件ですが、富岡八幡宮の境内奥には、相撲の「横綱力士碑」があります。

 

大相撲の暴行問題で揺れている最中に、富岡八幡宮殺傷事件が起こったのも何かの「サイン」かもしれないという気がします。

 

 

 

したがって、「今年はどんな一年になるか」と考えますと、「おかしい展開」がしばらく優勢だと思われますが、大きな修正はいつきてもおかしくない、というイメージを持っています。

 

 

 

結局のところ、本手法の「赤」「青」「黄」を見ながら判断していくのが一番良いと思います。

 

ファンダメンタルズを無視したような展開が続くのは、正直気持ちの良いものではありませんが、本手法の「色」はファンダメンタルズに関係なく、純粋に「トレンド」だけで決まるからです。

 

 

 

「おかしい相場である」と悟った上で取り組み、頭の片隅には「いつ大きな修正がきてもおかしくない」と思いながらやっていく、というイメージになります。