マインド

 

今回は「マインド」に関する話をしたいと思います。

 

 

 

トレーダー(投資家)にとって、マインドは重要だと言われます。

 

確かにその通りだと思います。

 

 

 

例えば、以下のような「心理」や「行動」が想像以上に多くのトレーダーに「ありがち」です。

 

 

 

・上がるか下がるか2分の1なのに、どうして毎回逆にいくのか?

 

・上がるか下がるか2分の1なのに10連敗もしている、おかしい

 

100%といってもいいくらい毎回「損切り」になる、腹が立つ

 

 

 

上記のような状態から「イライラ」がピークに達し、冷静さを欠いた状態でギャンブル的なトレードをしてしまい、最後は大損をして相場から撤退する事となります。

 

中には破産や自殺という人もいますので、笑い話では済みません。

 

やはり「マインド」は重要なテーマだと思います。

 

 

 

このテーマに関する有名な書籍に「ゾーン 相場心理入門」という書籍があります。

 

この書籍では「明鏡止水(めいきょうしすい)の境地」の重要性を説いています。

 

「明鏡止水の境地」とは、一点の曇りもない鏡や静止している水のように、よこしまな心がなく明るく澄みきった動揺のない心境という意味です。

 

この理想の心理状態に近づける事が、トレーダーとして重要である事は間違いありません。

 

 

 

ここで理想的なマインドに近づけるために、本手法を前提とした、私個人が皆さんにお伝えしたい話が3つあります。

 

 

 

1、短期売買のトレーダーよりも「有利」であると理解する

 

2、数学的に考えて「大丈夫だ」と理解する

 

3、「目に見えない世界」への理解を深め、日常生活に取り入れる

 

 

 

1については、昨年9月のコラムが参考になるかと思います。

 

以下はトレーダー仲間達との会話です。

 

 

 

「今は、昔からの王道に則って『ストップ』を入れて短期売買を繰り返している人ほど損しているみたい。必ず『ストップ』に引っかかり、損切りで資金が削れていく」

 

 

 

「たしかにね」

 

 

 

「でも何だかんだ言って、結局は値段って戻るものだよね」

 

 

 

「そう、結局は値段が戻る。だから、ストップで損切りを繰り返すよりも耐え抜く方が賢い」

 

 

 

「でも、私の知り合いで最近200万円を1200万円にした人がいるよ」

 

 

 

「それは凄いね!」

 

 

 

「でも、よくよく聞いてみると、その人は昔からギャンブルトレードを繰り返していて、200万円を1200万円にする前は、6000万円も損したって。だから今回は冷静で、たまたま運良くいっただけだろうって言っていた」

 

 

 

上記の会話に、短期売買の「現実」が凝縮されています。

 

さらに、これも昨年9月のコラムでお伝えしましたが、業界トップクラスのトレーダーでも大損をする事があるのが「短期売買」の世界の現実です。

 

ましてや一般のトレーダーの場合、遅かれ早かれ前述のように「イライラ」がピークに達し、冷静さを欠いた状態でギャンブル的なトレードをしてしまい、最後は大損をして相場から撤退するというパターンになりがちです。

 

栄枯盛衰と言いますが、短期売買がずっとうまくいく事などないと思う方が賢明なのです。

 

一方、本コラムでも度々紹介していますが、世界で最も先進的な機関投資家と評されているハーバード大学やイェール大学の財団基金の運用戦略は「時間を味方に付けて勝つ」です。

 

こういった事についてきちんと理解を深めますと、理想的なマインドに近づける事ができると思います。

 

 

 

次に2について、簡単に説明します。

 

相場の真理として「負けなければ勝つ」という事がありますが、そのためには耐えるべきところで耐えなければなりません。

 

FXなどの証拠金取引で最も避けたいのは「強制決済」で、逆に言えば「強制決済」さえ避ける事ができれば、耐えるべきところで耐えられるわけです。

 

その鍵を握っているのが「ポジション量」で、本手法では週足の「±3σ」という統計上99.73%達する事がない価格を基準に「数学的に」ポジション量が決定されます。

 

しかも仮に「±3σ」に到達したとしても「許容損失額」なので、相場撤退、ましてや破産、自殺といった事態にはなりようがありませんし、万が一の際には両建て(リーサルウェポン)で対応する事も可能です。

 

このように「数学的に考えてやっている」という事をしっかり自覚していれば、無駄に恐れる必要はありません。

 

 

 

最後の3については、少し変わった角度からの話をしたいと思います。

 

 

 

公益財団法人で「日本心霊科学協会」という組織があります。

 

この公益財団法人は心霊的と言われる諸現象について科学的に探究している組織で、理事には大学教授や医者、弁護士といった方々が名を連ねています。

 

 

 

一方で「人間サイエンスの会」というものもあります。

 

こちらは超党派の国会議員達の会で、人間に係る「潜在能力」について研究している会で、「超能力者」の品定め等も行っているといいます。

 

 

 

また、政財界でも大物クラスになってきますと、風水師や陰陽師といった人達と関わりある人が少なくないのは知る人ぞ知る話です。

 

 

 

ここで私達が考えるべきなのが、上記の人達がただ単に「オカルトなのか?」という事です。

 

もちろんそうではないと思います。

 

もしもただの「オカルト」なら、見向きもしないはずだからです。

 

現代科学では把握できていない「何か」を感じているからこそではないでしょうか?

 

 

 

私個人においても「目に見えない世界はある」と仮定しないことには説明のつかないような不思議な体験はたくさんあります。

 

前述の日本心霊科学協会でも研究対象となっているような現象をこれまでに多々経験しています。

 

だからこそ、「目に見えない世界」の重要性については日々意識をしています。

 

具体的には神社に参拝する、盛り塩をする、日本酒を飲む・・・といった事等を実践していますが、それも「目に見えない世界はある」と思うからこその事です。

 

 

 

そのような中、私個人としては「目に見えない世界」を味方に付けるにあたって最も重要なのは「心的態度」であると思っています。

 

これは表面的な態度の事ではなく、心の態度の事です。

 

 

 

心が「良い状態」か「悪い状態」かに注意を払います。

 

しかし、意識するだけで「心」をコントロールできるのなら苦労はしません。

 

 

 

ですので、行動で「心」に良い影響を与えるようにするのです。

 

例えば衣食住でしたら、清潔で着心地のいい服を着る、添加物をできるだけ避ける、美味しいと感じる食事をする、掃除を徹底して住まいを快適にする、といったような事です。

 

またちょうど今オリンピックが開催されていますが、スポーツ選手が「音楽」を聴くことでメンタル調整を行っているのはよく知られるところです。

 

昨日スピードスケート女子500メートルで金メダルをとった小平奈緒選手も音楽を聴くといいますし、男子フィギアで金メダルをとった羽生結弦選手も「僕にとって、いい精神状態になるには音楽は不可欠」と語っているそうです。

 

私達もオリンピック選手にならって日常的に音楽を聴く習慣を持てば、「心」に良い影響がもたらされると思います。

 

 

 

他に参考になるところでは、現在88歳、小説家で精神科医の加賀乙彦氏は「幸福を定義してはいけない」「幸福について誰かがした定義をそのまま鵜呑みにしてはいけない」と語っています。

 

加賀氏の言うように、ある意味「自分は自分、人は人」と思っておくことも精神衛生上良い事だと思います。

 

 

 

さらに、以下の聖書の言葉を知っておくことも心の支えになると思います。

 

 

 

「最後まで耐え忍ぶ者は救われる」 

 

(マタイによる福音書 1022節)

 

 

 

このように常に心の状態に気を配り、「目に見えない」世界への理解を深め、日常生活に取り入れるという事を実践していますと、たとえ逆境にあっても最後まで自身の勝利を信じるスポーツ選手のように、私達トレーダーも自身の勝利を信じられるようになると思います。

 

 

 

さて今回は「マインド」に関する様々な話をさせていただきましたが、「マインド」はトレーダーにとっての事だけではなく、生きる人すべてに関係する話だと思います。

 

苦労はないに越した事はありませんが、苦労から学ぶ事もありますし、大事なのは「向き合い方」ではないかと思います。

 

そのための「マインド」です。

 

 

 

今回の話が皆さんの「マインド」において、少しでも参考になれば幸いです。