2007年の高値:99.59円
2018年の安値:15.52円
上記はトルコリラ円です。
売られるべくして売られてきましたが、明らかに「売られ過ぎ」です。
仮に110円のドル円が20円下落したとしても90円ですが、トルコリラ円には20円の下落余地もありません。
17.75%の高金利で、たくさんのスワップ金利がもらえる事を考えても明らかに「売られ過ぎ」です。
私が「売られ過ぎ」だと思う理由は他にもあります。
「ブラックロック」です。
ブラックロックとは世界最大の資産運用会社で、運用資産額はなんと700兆円を超えています。
現在トルコ債の最大の保有者がブラックロックで、最近もトルコ債を「買いに動いた」と報じられたところです。
当たり前の話ですが、トルコへの投資が危険で、元本割れが予想されるのであれば、ブラックロックが「買いに動く」わけがありません。
さらにトルコは約8000万人の人口を抱える大国です。
簡単に倒れるはずもありません。
だからこそ、ブラックロックが「買う」のです。
このような背景を考えますと、ここまで一方的に売られる展開がなんとも不可解ですが、トランプ政権誕生以降は、あらゆる相場で「不可解」が続いています。
「仕掛け的な売り」とも報じられていますが、ストップロス(ロスカット、強制決済)狙いの「売り」が大量に出ているようです。
「ストップ狩り」と言われるもので、悪質な「売り」と言っても過言ではないと思います。
しかし「陰極まれば陽転す」という相場格言の通り、ここまで一方的に売られたのであれば、今度は上昇していきます。
問題は反転のタイミングですが、案外近いのではないかと思います。
さて「相場が玩具(おもちゃ)にされている」については、最近ウォールストリート・ジャーナルが、組織的な価格操作についての詳細を報じていました。
・組織的な価格操作を行うグループがいくつもある
(ウォールストリート・ジャーナルは63組織を突き止めたとの事)
・価格操作を行う日時を決める
・例えば、決められた日時に買いまくって価格をつり上げ、突如売りに転じる
・「皆さん、波に乗り遅れないように!」などと言って、煽る(あおる)連中がいる
上記は仮想通貨についてだそうですが、他の相場でも日常的に価格操作が行われていると報じています。
株、為替、金・銀などでも間違いなく行われていると思います。
今回のトルコリラも同様でしょう。
もはや「モラルのカケラも無い」といった感じの相場になってきていますが、価格操作を行うような連中には必ず天罰が下ると思います。
先週のコラムでもお伝えしましたが、私達投資家はカモにならない為にも、負けなければ勝つ、を徹底する事が大事だと思います。
しかしここまで「インチキ的」な展開になってきたからこそ、ある意味「もの凄いチャンス」が来たように思えます。
例えばトルコリラ円の場合、1万通貨あたり1日83円のスワップ金利(外為どっとコム2018年8月実績)が付きます。
このスワップ金利が続くと仮定した場合、100万円で5万通貨持つならば、1年間で得られるスワップ金利が15万1475円なので、10年間保有すればスワップ金利だけで151万475円です。
今のトルコリラ円が16円だとすると、万が一、1円まで下がったとしても元金が25万円になる代わりにスワップ金利が151万475円なので、元利合計で176万475円です。
逆に今のトルコリラ円が16円で、50円まで戻した場合は、元金が270万円、スワップ金利が151万475円(10年間)なので、元利合計で421万475円です。
「資産運用」の観点からも、真剣に検討する価値が出てきたと思います。
最近の相場は厄介になってきていますが、「ピンチはチャンス」です。
しっかり頑張っていきましょう。