「ゲームのルールが変わったのではないか?」
「ありえない相場展開だ。どうも犯罪的な感じがする。」
「どこかで誰かが価格の不正操作を行っている。犯人を突き止めたい。」
これらの発言は、第一線で活躍するプロトレーダー達の生の声です。
ドル円相場と日経平均株価、ドル円相場と米国2年債利回りなど、これまでずっと機能していた相関関係が次々と崩れていく中、報道でも「座標軸を失った相場」と表現されています。
また以前のコラムでもお伝えしましたが、ノーベル経済学受賞者までもが「理解不能」と言っていますので、相当「おかしい」相場だと言えます。
いずれにせよ、これまでとは明らかに違う相場展開が続いているという事です。
私は毎週皆さんに「欧州系某投資銀行のレポート」を紹介していますが、この「欧州系某投資銀行」も上記発言のような見方をしています。
ちなみに、私が「欧州系某投資銀行」と、「某」と言う理由は、このレポートを私は「ご縁」で受け取っていますが、本来は一部の顧客にのみ届けられているものであって、世間一般に出回っているものではないからです。
それでも、この投資銀行は「世界最大規模」で、金融に疎い人であっても名前くらいは聞いた事がある人が多いのではないかと思います。
そういう意味でも、大変貴重なレポートであると思います。
しかし、そのような世界最大規模の投資銀行であっても、首をかしげるような展開になっているのが現在の相場なのです。
「ゲームのルールが変わったようだ。ロジックの見直しを行わなければならないだろう」と、その某投資銀行は考えているようです。
さて、相場の何がそんなに変わったのかという事について、挙げればキリがないのですが、前述のような相関関係の崩れや、簡単に言えば過去コラムでも述べたように、「豊作だったら値下がりする、不作だったら値上がりする」といったような原理原則が崩れてきている事です。
つまり、不自然な値動きが継続しているという事であり、それが一過性ならまだしも、長きにわたって継続しているという事です。
そのような中、先日も以下のようなニュースが報じられました。
【HSBCが為替操作の捜査決着で合意、約111億円支払いへ-米司法省】
これは、数年前に発覚した為替の不正操作に関するものですが、関わったトレーダーは有罪判決を受け、HSBC(香港上海銀行)は罰金を支払う事で合意したというニュースです。
しかし、このような為替の不正操作は、今もどこかで誰かが行っていると考えられます。
そうでないと、説明のつかないような相場展開になっているからです。
結局のところ、多くの大企業でも不祥事が相次いでいるように、この種の問題が発生してしまうのは、現代社会が資本主義社会であることの「宿命」なのかもしれません。
そして、相場におけるその「酷さ」が増している背景には、AI(人工知能)の台頭も影響していると考えられます。
AI(人工知能)においては、AI(人工知能)対AI(人工知能)の構図があり、プログラミング内容も多種多様である中、プログラミング内容には次々と変化が加えられていると言われています。
一筋縄ではいかない相場になってきているのです。
したがって、結論としてはこれまでと同様になりますが、本手法の「色」や欧州系某投資銀行のレポートをダブルチェックしながら、「負けなければ勝つ」という「軸」を見失わずに取り組む事がベストであると思います。
引き続き、頑張りましょう。