いよいよイギリスの国民投票が近づいてきました。
今年最大のリスクイベントとも言われ、十分な注意が必要です。
【重要】英国国民投票(6/23)に伴う相場変動に関するご注意事項
【現地時間6月23日(木)に英国国民投票が予定されており、投票日(現地時間23日22時(日本時間24日6時)締切)から発表日(大勢判明は、現地時間24日5時~8時頃(日本時間24日13時~16時頃))とその前後の期間で、英ポンドを中心とした急激な相場変動の発生が想定されております。お客様におかれましては、ポジション軽減の事前調整や追加資金のご入金等、口座管理に十分ご注意くださいますようお願いいたします】
上記のような注意喚起がFX会社各社からも出されており、十分な注意が必要です。
建玉制限、ポジション上限変更などの対応も各FX会社で行われる事となり、かなりの警戒が必要な感じとなっています。
さて、本コラムでは今年2月下旬頃に、「イギリス、EUに残留か離脱か」という事で、この問題について触れました。
そこで、「もし、イギリスがEU離脱という事になれば、通貨ポンドへの求心力は低下して、大幅なポンド安になるとみられています。今年の6月23日に国民投票がありますが、それまでの間でも、世論が離脱に傾いたり、残留に傾いたり、といったような報道によって、ポンドの乱高下があると思います」と述べました。
今年2月下旬頃、ポンド円は161円台後半でした。
それが、先週には何と145円台前半の安値をつけています。
16円を超える円高となったわけです。
そんな中、【4つの世論調査で「離脱支持派」が「残留派」を上回った】と報じられており、注目のブックメーカーでも離脱確率が上昇してきております。
フランスやドイツもイギリス離脱後の体制に備え、イギリスの中央銀行総裁も「最悪のシナリオに備え準備」と報じられています。
アメリカのウォール・ストリート・ジャーナルでは「ブレグジット(イギリスのEU離脱問題)が十分相場に織り込まれているとは考えにくい」と報じています。
さらに、三菱東京UFJ銀行は、円高は序の口、「リスクオンと言っている場合でなくなる」とコメントを出しています。
実際に、先週は離脱優勢と報じられる中で下落し、一方で先日はEU残留派の英女性議員が銃撃される事件が起こると、一気に買い戻されました。
非常に不安定な値動きが続いています。
なんだか危うい雰囲気ですね。
実際にプロディーラーの中には、「最悪、ポンドは20~30円動くかも」と言っている人もいます。
相場には「噂で買って事実で売る」という格言があります。
例えば、今回のイギリスの国民投票では、離脱優勢と報じられる中でポンドが売られましたが、いざ離脱が決定したら利益確定で一気に買い戻される、といったような展開が「噂で買って事実で売る」というものです。
しかし、前述のウォール・ストリート・ジャーナルでは「ブレグジット(イギリスのEU離脱問題)が十分相場に織り込まれているとは考えにくい」と報じていますし、いざ離脱となったら、さらなる急落という展開も十分あり得ます。
したがって、今週のアドバイスとしましては、「あえてポンドを選択する必要はない」という事で、とにかく十分な注意が必要です。
また、ポンドが絡まなくても、ドル円でもユーロドルでも、その他通貨も通常時よりかなり大きなボラティリティになるでしょうから、やはり注意が必要です。
特にEUという事で、ユーロの値動きにも注意を払いたいところです。
相場には「休むも相場」という格言があります。
年がら年中売買を繰り返していると、客観的に冷静に相場が見えなくなりがちなので、落とし穴にはまる事がよくあります。
したがって、「休むも相場」を念頭に、常に冷静でいましょう、という意味の格言です。
したがって、今週は特に細心の注意を払って臨むようにしてください。